~ポーランド公演を終えて~

2016-07-15

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杜季女師は6月17日から30日のポーランド公演並びにワークショップの日程を終えて7月1日に帰国なさいました。

 

☆ポーランド公演を終えての感想をお聞かせください。

 

╶─EU文化首都ブロツワフ市、クラクフ市はじめ、ポーランドの日本をとても愛してくださる団体が今回の公演を応援してくださいました。心から御礼申し上げたいと思います。

皆様のご協力の賜物で、公演はご好評いただき終えることができました。また、今回のポーランド公演を企画してくださった責任者の方々から来年も是非公演に来てほしいとご要請いただきました。思いがけない嬉しいお申し出で、来年六月に日程を組んでいただいて、公演並びにワークショップを再びポーランドで実現できるように動いていきたいと思っています。

 

 

☆ほんとうに嬉しいことでございますね。公演のオファーは、ポーランド側が花崎杜季女の地唄舞をきちんと評価してくださった結果だと思います。単なる外交辞令でそんな企画の出ることはあり得ませんので、手前味噌ですが、杜季女の舞が国境や人種の壁を超えていく力のあることを感じます。

とくにどのような点が評価されたとお考えでしょうか。

 

╶─╴最初の予定では日本古曲もハープ演奏などとコラボレーションするはずでしたが、お国柄でしょうか、行ってみたら呑気というか準備不足でとても一緒に舞うのは無理だとわかりました。そこで石川利光先生の尺八の演奏だけで「残月」「夕顔」を舞うことにいたしました。この舞と尺八だけの削られた美があちらの観客に響くものがあったのかもしれません。

石川先生の尺八は大変好評で、ポーランドの尺八演奏家が集結したくらいです。今回はより広く尺八の魅力もお伝えすることができたと思います。他にも舞台化粧をお願いした神田さんはお化粧だけでなく着付けや照明まで手伝ってくださいました。少人数での公演でしたが、その中で皆さんが二百パーセントの力を出してくださった結果で、感謝の気持でいっぱいです。

また次回は、地元の合唱団や演奏とのコラボレーションではなく純粋な地唄舞を観せてほしいと言われています。

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☆ポーランドに純粋な地唄舞公演をしっかり観たいという観客がいてくださるとは、なんてありがたいことでしょうか。日本文化に造詣が深い観客層のあることがわかります。

 

╶─日本文化に造詣の深い方にはコラボレーションの方に物足りないものがあったのだと思います。もちろん、あちらの音楽とのコラボレーションのほうがわかりやすくて良いという方もいらっしゃいます。日本の観客でも同じことが言えますが。観客の求めるものは鑑賞の経験値によってそれぞれに違います。

私たちにはこれからも地唄舞の深い鑑賞者を育てる使命があると思っています。

 

 

☆本当に仰るとおりだと思います。私は長くお稽古していても舞のほうはさっぱり上達しないのですが、地唄舞を観る目のほうは少し成長したと感じています。先生のもとでお稽古を積み重ねたことでまったくの初心者の頃より見えてきたものがあります。素人であっても、より上に行くことを目指さない限り見えない世界がありますから、下手でも地道なお稽古を続けることは大事だと思います。地唄舞普及協会の目的の一つは、地唄舞の良い鑑賞者、理解者の育成もあるのではないでしょうか。

 

╶─その通りです。今回のポーランド公演では、ただ地唄舞を紹介するという段階から、あちらで地唄舞を根づかせるための一歩進んだ段階に入ったことを実感しました。

今回一緒に舞台に立ってくださったHanaさんはワークショップに参加してくださった方々と今後もコンタクトを取り続けてくださるそうで、7月末にはブロツワフでお稽古した「鶴の声」の復習ワークショップを開催予定と帰国後にメールが届きました。今回の滞在がポーランドで日本の舞を広めようとしているHanaさんの助けにもなれたことは幸いです。

ポーランドで日本文化を愛してくださる方々とさらに深い交流ができたことは、大きな成果でした。

 

 

☆ワークショップは如何でしたか。

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ブロツワフでは三日間で17時間というハードなスケジュールでした。一日だけ参加という方が一人らっしゃいましたが、7人も参加してくださいました。14歳の女の子が最後の一日疲れてダウンしてしまいましたが、皆さん熱心に頑張ってくれました。着付けは私たちがしたのですが、自前の浴衣の方が多くて驚きました。

グダンスクのワークショップはプロの女優やダンサーの方が参加してくださいました。地元のグダンスクテレビが取材に入ったのですが、説明は私の日本語にかぶせてHanaさんが翻訳してくれました。JIUTAMAIという名前で地方局で放送されましたのを観ました。

 

 

☆ハプニングなどはありましたか。

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╶─花崎しのの「夕顔」の舞の途中、突然大きなカメラを抱えた男性が舞台に乗って来たのにびっくりしました。秋葉原にあるAKBの劇場のようなノリだったのでしょうか。

写真をご覧いただくとわかると思いますが、しのは長いつけ毛をしていたので、それが可愛らしくてまるでアニメのコスプレのように見えたのではないかと思います。日本のアニメ人気はポーランドのこんな地方都市にまで影響していることを実感しました。

 

 

☆最後に公演とワークショップの記録を掲載します。

 

ワークショップ  計4日        ブロツワフ3日間   グダニスク 1日

公演       計4回       ブロツワフ タルノスケゴーリィ クラクフ スウプスク

 

文責 珠真女