地唄舞普及協会

地唄舞の歌詞と解説 「で」の行
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出口の柳

歌詞
たてまつる(ヨ)
奈良の都の八重桜(サエ) けふ九重に浮かれ来て
二度の勤めは 島原の(ヨイサヨ) 
出口の柳に振り分けて
恋と義理との(ヨイサヨ)二重帯
結ぶ契りは仇し野の 夜露の憂き身を誰ゆえに(サエ)
世渡る舟のかひもなや 
寄る辺定めぬ 海士小舟  岸に離れて頼りなや 島隠れ行く 磯千鳥
作詞・作曲
作詞:宇治加賀掾 (杵屋長五郎作詞の説もあり)
作曲:初世杵屋長五郎
解説
地唄の祭文もの。宇治加賀掾作の浄瑠璃の一部をとって、宝永(1704~1711)ごろに初世杵屋長五郎が作曲。杵屋長五郎作詞の説もある。
「磯千鳥」までは本調子。その後二上がりに替える手もあるが、花崎流では磯千鳥で終わる。
現在も残る京都島原遊郭の大門口の柳が題名となっていて、遊女の恋と義理の辛さを主題としたもの。
現在「吃又」の場で有名な近松門左衛門の人形浄瑠璃『けいせい反魂香』に登場する遊女傾城遠山が画家狩野元信のために遣手となり再び勤める辛さを歌った「歌祭文」を詞章としている。
歌祭文とは死刑・情死などの事件やその時々の風俗をつづった文句を、門付け芸人が三味線などの伴奏で歌って歩いたもので。山伏が錫杖しゃくじょうを振り鳴らし、ほら貝を吹いて、神仏の霊験を唱え歩いた祭文の芸能化したもの。出口の柳はこの歌祭文の形を残しているため、独特の「たてまつる」で始まったり、掛け声が入ったりする。人形浄瑠璃・歌舞伎で有名な「新版歌祭文」(お染久松)ではタイトルに残っている。
参考文献
ネット記事他