地唄舞の歌詞と解説 「さ」の行
The SA-row
三国一
歌詞
三 国一のサアサア富士山 たま椿のオイヤア 八千代までもと契りしに 西国巡礼
サアサご詠歌 父母のオオイ 恵みも深き粉河寺 さりとはつらや サアサさながら
たらちねのオオイ 怨みも深きふくれ面
解説
作詞・作曲不詳
この曲は京都の壬生狂言に依るもので、毎年三月洛西壬生の地蔵堂で行われる念仏狂言で、 鰐口を叩いて拍手として無言の所作をするもので、俗に壬生狂言といわれている。この狂言 の第一とされるものが「桶取」である。これは壬生寺近くに住むお大尽が、毎日桶に水を汲 み仏前にお供えに来る美しい女性を見初め、女を口説く。それを知った大尽の妻が嫉妬した ので、女は巡礼に出、男も追って行く。後に残った妻が自分の不器量を嘆くという筋だが、 女の巡礼先は紀州の粉河寺、西国二番の札所で、「父母の・・・恵みも深き・・・」の詠歌に対し、 女房は父母を恨むという対照にされてあるところが作者のミソであろう。つい明治ころま で壬生狂言のしきたりどおり最後にほうらくをぶつけて破ったものだが、客席に飛ぶと危 ないので扇に代えている。
出典
日本舞踏名曲集事典 小学館
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残月
歌詞
磯辺の松に葉隠れて 沖の方へと入る月の光や夢の世を早う。覚めて真如の明らけき 月の都に住むらん。今は伝てだに朧夜の月日ばかりは廻り来て。
意訳
海辺に生える松林の葉に隠れながら、沖の遠く水平線に消え入る月の、かすかな光、あっと いう間に過ぎてしまった夢のような日々に似ている。目覚めると真実は明らかになってい るもうあなたは天国のあるという月の世界にいるのだ。だから今夜のような朧月では伝え さえない。静かに月ばかりが過ぎていくのだ。
解説
作曲は峰崎勾当。
大阪宗右衛門町松屋某の女が若くして没したのを追善して作られたもので法名の「残月信 女」にちなんで曲名が付られました。手事部に比重があるが歌の部分も歌意の表現とフシの 技巧と双方において難曲、大曲と言えます。若くして早生した女性の命の儚さを、月の明か りをモチーフに追善し、慰める名曲です。
地唄紹介ページより抜粋
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西行
歌詞
さるほどに これはまた西行の坊んさんは 富士の白雪ながめんと
風呂敷背負いて笠きて杖ついて いとのたなじりを びんびんくるりとからげて どこへ行こうか江口の里へ
女郎衆がとらえて これこれ坊んさん 西へ行くべき西行が なぜに東へくだらんす
解説
作者不詳
偉人を親しみを込め、また諧謔的に唄った曲。
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五月雨(さみだれ)
歌詞
五月雨に池の真菰に水増して
いずれが菖蒲(あやめ)かきつばた
さだかにそれと吉原へ
ほど遠からぬ水神の
離れ座敷の夕映えに
ちょっと見交わす富士つくば
解説
作者不詳
水面に降る五月雨の情景を唄った季節感あふれる端唄。
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