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羽織褄
袖ひぢて 結びし中も薄氷 とくと合点はしながらも まだ春寒き雲行きは 誰に当た って武庫山颪 痛くな吹きそ身は捨小舟 芦と葭とはな よしある仲よ おおそれさえ 節のまにまに口舌が絶えぬしょんがえ 雛と星とはな まれなる契 […]
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文月
文月の星のあう夜をうらやみて 残る思いの蛍がり うちわの風も袖ふきて 面白いじゃないかいな 稲穂ひろげて雁がね二つ 女夫くらすはなかたんぼ 土手の夜風にれんじまで 来てさんやれ かすかに紙ぎぬた 誰そやあんどの影ゆれて […]
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三国一
三国一のさあさあ 富士山 また たまつばきの おいやあ 千代までもと契りしに 西国巡礼さあさあ 御詠歌 父母の おいめぐみも深き粉河寺 さりとはつらや さあさあ さなから たらちねの よい うらみも深きふくれ面